お世話になった方のお葬儀やお通夜に参列できないといった場合、故人を偲ぶ気持ちをお花に添えて贈りましょう。日本の葬儀や法要で用いられる花は献花や供花、仏花など役割によって細かく分類されていますが、英語圏で弔いの花はシンパシーフラワーという呼称で統一されています。これには「共感するための花」という意味があり、花を故人に贈るということはご遺族の心を慰め、悲しみに寄り添い、また故人への感謝の気持ちを表すという意味合いがあります。

法要の際に贈る花は、亡くなられてから年数が浅いほど白色が多いものを選ぶのが一般的です。匂いのきつい花や、色が鮮やかすぎる花、棘のある花は原則避けます。また、通常「熨斗」は花にはつけず、名札やカードをつけます。お供えの場合、宛名は書かずに用途・差出人のみのどちらかを書くのが一般的です。

お供えとして選ばれる花は、菊やカーネーション、ユリなどが年間を通して入手しやすく、また花持ちもよいのでよく使われます。バラは棘があるため仏教ではお供えに不向きであるとされていますが、キリスト教の場合は色が白ければバラを供えても失礼ではありません。また、神道では花ではなく榊を供えます。 このように相手方が信仰している宗教によって花の選び方が変わるため、贈る際には注意しましょう。